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「平家物語」明日初日

2012年10月30日
「平家物語」(座・高円寺2)明日初日です。

原文を語りで上演する今回の公演内容を御紹介します。

「平家物語」全十二巻全ての章段と、上演する章段の内容を簡単に御紹介します。

「『平家物語』の描き出す文芸的な世界は、きわめて多様で、さまざまな顔を持つ…」(新日本古典文学体系45平家物語下 岩波書店より)
平家をとりまき時代に翻弄される女性と恋物語。都で起こった自然災害、怪奇現象、故事などの挿話。軍記としての特色が示される種々の合戦譚。時折印象的に用いられる漢文のリズム。物語の内容、表現の多彩さを感じとっていただければと願っております。
上演する章段には☆を付けて内容を短く紹介いたします。

巻第一
☆祇園精舎
 「平家物語」と言えばこれ。物語のテーマが語られます。前半部分のみ上演します。

殿上闇討

☆鱸(すずき)
 清盛と熊野権現。安芸守であった頃の清盛が熊野に詣でたとき、舟に鱸が飛込みます。周の武王の故事になぞらえて吉事と慶ぶ。
☆禿髪(かぶろ)
 平家に流れる京の町。「六波羅様」(六波羅は清盛の住んでいた場所)と言って、人々は何につけ平家の真似をして時流に乗ろうとします。そんな中、清盛が京の町中に放った密偵の少年。平家の悪口を言うものを捕まえ、家まで荒し、人々に恐れられました。禿髪はその少年たちの髪型から禿髪と呼びました。ヒトラーユーゲントのようなものでしょうか
☆我身栄花
 平家一門が主要な役職を占めて栄華を極めた様が語られます。 
☆祇王(ぎおう)
 白拍子という舞で楽しませる女性を、舞の名から白拍子と呼びました。清盛に寵愛され翻弄された白拍子たちの話。“祇王”“祇女”白拍子の姉妹。その母“とじ”も元白拍子。新たに現れる“仏”(ほとけ)という名の白拍子。清盛の目が祇王から仏へと移ります。白拍子4人が身を寄せ合います。

二代后、額打論、清水寺炎上、東宮立、 殿下乗合、鹿谷、俊寛沙汰、鵜川軍、願立、御輿振
内裏炎上

巻第二
座主流、一行阿闍梨の沙汰、西光被斬、小教訓、少将乞請、教訓状、烽火之沙汰、大納言流罪
阿古屋之松、大納言死去、徳大寺厳島詣、山門滅亡 堂衆合戦、山門滅亡、善光寺炎上、康頼祝 言、卒塔婆流、蘇武

巻第三
赦文、足摺

☆御産
 建礼門院(清盛の娘徳子。高倉天皇の中宮)の安産祈願。難産の末、安徳天皇を出産します。

公卿揃、大塔建立、頼豪、少将都帰、有王、僧都死去

☆飈(つじかぜ)
 都に激しい風が吹き荒れて、甚大な被害をもたらします。凶事の前ぶれと人々は恐れます。

医師問答、無文、灯炉之沙汰、金渡、法印問答、大臣流罪、行隆之沙汰、法王被流、城南の離宮

巻第四
厳島御幸、還御、源氏揃、鼬之沙汰、信連、競、山門牒状、南都牒状、永僉議、大衆揃、橋合戦、  宮御最期、若宮出家、通乗之沙汰、ぬえ、三井寺炎上

巻第五
都遷、月見

☆物怪之沙汰
挿話。福原遷都後。都に妖怪が出没します。清盛のもとへも、山のようにたくさんのどくろが現れますが、清盛はにらみつけて追い返してしまいます。

早馬、朝敵揃、咸陽宮、文学荒行、勧進帳、文学被流、福原院宣、富士川、五節之沙汰、都帰、奈良炎上

巻第六
☆新院崩御 高倉上皇の死去。慕われる人柄の賢王であった上皇の死を人々が悲しみます。

紅葉、葵前、小督、廻文、飛脚到来

☆入道死去
  清盛死去。高熱を出し悶え苦しみ亡くなります。
※ここまでが舞台前半。この後現代をイメージさせるシーンが入ります。

築島、慈心房、祇園女御、嗄声、横田河原合戦、巻第七、清水冠者、北国下向、竹生島詣、火打合戦、願書、倶利迦羅落、篠原合戦、真盛、還亡、木曽山門、牒状、返牒、平家山門連署

☆主上都落
 平家追討に都へ迫る木曾義仲の軍勢。平家一門は主上(安徳天皇)と共に都を逃れます。※本公演では「主上都落」「一門都落」「福原落」をまとめて、「一門都落」として上演します。

維盛都落、聖主臨幸、忠教都落、経正都落、青山之沙汰

☆一門都落
☆福原落

巻第八
山門御幸、名虎、緒環、太宰府落、征夷将軍院宣、猫間、水島合戦、瀬尾最期、室山、鼓判官、
法住寺合戦

巻第九
生ズキノ沙汰、宇治川先陣、河原合戦

☆木曾最期
 平家追討のために都へ入った木曾義仲ですが、軍勢の粗暴な振る舞いが原因で後白河法皇が背を向けて、今度は鎌倉の源氏が義仲追討に向かいます。木曾義仲は追い詰められ、僅かな手勢が残るばかり。男勝りの巴は最後の働きを見せて義仲の命で東へ逃れます。そして、木曾義仲と、義仲の乳兄弟であり忠臣中の忠臣今井四郎兼平二人だけが残ります。義仲はせめて侍らしく自害しようとしますが水の深い田で討たれます。主君を失った今井四郎兼平は敵勢の眼前で自害します。

樋口被討伐、六ケ度軍、三草勢揃、三草合戦、老馬、一二之懸、二度之懸、坂落、越中前司最期
忠教最期、重衡生捕

☆敦盛最期 敦盛は清盛の弟経盛の子、弱冠十七歳。海へ逃がれる平家。海へ逃げるところを源氏方の熊谷次郎直実が呼び止め首を取ろうとしますが、組み伏せて甲を取ると自分の息子と同じほどの年頃。命を助け逃がそうかと迷いますが、近づいて来る味方の手前泣く泣く首を取ります。腰に差した風雅な笛に源氏の人々が涙します。

知章最期、落足

☆小宰相身投
 小宰相は、平通盛(清盛の弟教盛の嫡男)の美人の誉れ高い北の方。通盛討たれるの報がもたらされ、海に身を投げます。

巻第十
首渡、裏女房、八島院宣、請文、戒文、海道下、千手前

☆横笛(今回は、「入道死去」の次に読みます)建礼門院の雑仕横笛と斎藤滝口時頼(清盛の嫡男重盛の侍)の恋。身分の違いから実らぬ恋に時頼は出家。その後滝口は高野へのぼり静かに過ごし、高野の聖と呼ばれます。

高野巻、維盛出家、熊野参詣、維盛入水、三日平氏、藤戸、大嘗会之沙汰、巻第十一、逆櫓、
勝浦 付大坂越、嗣信最期

☆那須与一
 義経による平家追討の合間の出来事。平家の船が一艘海に出て、若い女性が扇をかざして、源氏方にこれを射てみよと誘います。義経は弓の上手と聞こえる那須与一に命じ射させます。揺れる船の上にかざされた扇を二十歳の与一は見事に射きって、源平両方が感嘆の声を上げます。

弓流、志渡合戦

☆鶏合 壇浦合戦 壇浦合戦の前半。弓の一斉攻撃で、義経の軍勢を制圧したかに見えるところまで。

遠矢

☆先帝身投
 追い込まれた平家。僅か八歳の安徳天皇が二位殿(時子。清盛の妻。尼)の胸に抱から海に没します。
☆能登殿最期
 次々と平家方が海に没します。なかには源氏の手で海から引き上げられる者もあり。海に身を投ずるの躊躇っているところを見かねた家来どもによって海に突き落とされる者もあり、碇を負い、鎧を二両着て、手を取り合って沈む者もあります。能登守教経(のりつね)は、散々に敵をなぎ倒した末に、敵二人を脇に挟んでもろともに海へ沈みます。
☆内侍所都入
 内侍所は、三種の神器のうち八咫(やた)の神鏡のこと。都を離れていた八咫(やた)の神鏡が都をへ戻ります。今回の上演では、この段の前半で語られる、知盛が「見るべき程のことは見つ」と言って海に没するところまで。
剣、一門大路渡、鏡、文之沙汰、副将被斬、腰越、大臣殿被斬、重衡被斬

巻第十二
大地震、紺掻之沙汰、平大納言被流、土佐房被斬、判官都落、吉田大納言沙汰、六代、泊瀬六代、
六代被斬

灌頂巻
女院出家、大原入、大原御幸、六道之沙汰、女院死去
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